問題を定義する方法

問題を正しく定義できる、ということは、問題解決するための最初の一歩であり、これがブレてしまうと後々が全てブレてしまうため、意図しない解決方法に対して時間と労力を割いてしまう危険がある。

つまり、問題を定義することは、入り口でありながら大変重要なステップであると言える。今回はどう問題を定義すればよいか、について述べてみたいと思う。

問題とは何か

問題は何かと簡単に言えば、今現在の結果と、本来望んでいた結果の間にあるギャップのことを言う。

例えば今現在の結果が「売上が低くなっている」、本来望んでいた結果「売上が上がる」が欲しい、そのギャップのことを指す。

これだけを聞くと簡単に見えるが、本来仕事上で発生する問題は、特定の環境下で様々な影響を受けながら拡大してきたものであり、その環境は単純な場合もあれば、原因と結果が入り交じった、大変複雑な場合もある。

問題を定義する、とは何か

問題は今現在の結果と、本来望んでいた結果の間にあるギャップだということは、上記でも述べた通りである。

では具体的に、どう問題を定義するのか、

  • 今現在の結果 = 今、どこにいるのか
  • 本来望んでいた結果 = どうなりたいのか

自分を見失った、という言葉がある。これは人間が状況を正しく把握できていないことを端的に示す言葉であり、どんなに注意していても人間は正しく現状を把握できていないことが多々ある。

私自身もそのような経験をしてきた。例えば自分がいくら残業し、率先してチームを引っ張っていった、と自負していても、メンバーは、なんであの人は自分のことを分かってくれてないのだろう、と感じたとしたら、そのリーダーは正しく状況を把握していないことになる。

また、プロジェクトがうまくいく為には、この仕事を今やることが最善だ、と自分が思ったとしても、他に優先すべきことがあれば、これも正しく把握していないことになる。

上記は、自分が把握しているギャップが正しく定義出来なかった、例となる。

それでは、どう正しく問題を定義すればよいのだろうか?

問題の正しい定義のやり方

正しく問題を定義するには、その根拠を具体的に表すことができるほど、情報が十分にあること。また、その問題を論理的に構造化できていることが必要である。

  • 状況が具体的(定制、定量的)に把握できる
  • 問題の分析元となる情報源が正しい
  • 今現在の結果と本来望んでいた結果の差(ギャップ)がなぜ発生したのか、が見出だせている

上記はどれも、自身や他者の思い込みや誤った情報源からは、正しく把握できない。具体的にどう正しく問題を定義するか、は事実(ファクト)を正しく集めることが正しいやり方といえる。すなわち、知っている人に聞く。または出典が明らかな情報(政府や省庁の発表など出処がはっきりしているもの)を収集する、などがある。

終わりに

正しく状況、問題を把握する。には何が正しいのか、自分の今までの経験を振り返ると、私の場合、失敗するときは、自身の思い込みや他者の誘導に引っ張られ、正しく定義できていないことが多い。

状況を何度も確認し、事実を集め、問題を正しく定義できるよう、今回学んだことを常に意識して日々取り組んでいきたい。