ITIL v2の基本とは

以下の内容はITIL v2の内容です。最新の情報ではありません。(2016/4月現在)

 

直近の自分の関わるプロジェクトで必要となってきたので、今回はITILについてまとめてみる。

 

ITILとは?

ITIL(IT Infrastructure Library)は、1980年代にイギリス政府によってIT運用のノウハウを調査、それを体系化しガイドラインにまとめたのがITILの始まりとなる。

 

ITはシステムを構築し終えたところがスタートではなく、その後運用という構築したシステムを効果的に維持する、大切な作業がある。

組織の業務部門が提供するIT運用を「サービス」としてとらえ、その「サービス」が投資に見合った管理がされ、適切に提供されているかを重要としている。

 

ITILは場当たり的なIT運用を改めて、システム化し、運用業務の自動化と相互間の連携を進めることによって効率化を図ること、「サービス」の提供という観点からIT運用を可視化し、顧客満足度を向上すること、そして一つ一つの運用業務に裏付けを与え、適切なIT運用コストを算出するための根拠を手に入れること、このようにIT運用に関する業務を全般的に体系化し、再構成するための指針として利用するのがITILである。

 

ITILの中心となっているのが、日常的な運用管理業務をテーマとした、「サービスサポート」、そして中長期的な運用管理計画の策定を扱った「サービスデリバリ」だ。

  • サービスサポート

サービスサポートは、IT運用における障害や、ユーザーからの問い合わせを1つ1つ管理し、その根本原因を見いだし、場合によってはサービスの変更や増強を含む措置を施し、ユーザーへフィードバックする一連の作業を確実に、組織的に、効率的に遂行するための手順や手法を表す。

そのプロセスを「インシデント管理」「問題管理」「変更管理」「リリース管理」「構成管理」に分け、これらを連携させた、一連の活動としている。

  • サービスデリバリ

サービスデリバリは、「サービス」が予め定義された「サービスレベル」を維持すべく、どう運用されていることが必要か、その運用はどの期間で、幾らぐらいのコストで行われるべきかを明文化するものである。

サービスデリバリでは、「サービスレベル管理」が定義され、各組織の求めるサービスレベルを達成するために、「可用性管理」「キャパシティ管理」「IT財務管理」「ITサービス継続性管理」が説明されている。

 

上で説明した「サービスサポート」、「サービスデリバリ」の構成を図にしたのが下図となる。

 

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終わりに

今回はITILの概要についてまとめた。

今後は今回の内容を詳細化していき、ITILに対する更なる理解を深めていきたい。