グループ内の考えを要約する方法
グループ内の考えを要約する。とは、ピラミッド型にメッセージを整理する際の基本であり、ピラミッド構造の「どのレベルのメッセージもその下にあるメッセージのグループを要約したものである。」というルールをどう守るのか、ということにある。
今回はその混乱した考えの中から、本質的な考えを抜き出すこと、すなわち帰納法的な要約を見つける方法をまとめてみる。
考えの類似性を発見する
考えを整理するときに、まず必要なのはその類似性を見つけることだ。類似性を見つけることができれば、それ自体がグループ化となり、グループで分けた説明にもなる。
では考えの類似性をどう発見すればよいか、それは次のような方法がある。
- 各考えがすべて同じテーマについて述べている
- 各考えがすべて同じアクションを必要としている
- 各考えがすべて同じ対象に対するアクションについて述べている
- 各考えがすべて同じ洞察結果を意味している
以下にそれぞれの詳細を記述してみる。
各考えがすべて同じテーマについて述べている
同じテーマとは、現在の状況から成し遂げたい、いわゆる問題の解決方法を指す。すなわち「何が、どうなる」の「何が」の部分、メッセージの主部を指す。
たとえば「ラーメンがうまい」「うどんがうまい」「そばがうまい」は、すべて「麺類」がテーマであり、それでグループ化する。
各考えがすべて同じアクションを必要としている
同じアクションとは、異なる対象についての行動が同じことを指す。すなわち「何が、どうなる」の「どうなる」の部分、メッセージの述部を指す。
たとえば「ボールを蹴る」「缶を蹴る」「石を蹴る」は、「蹴る」でグループ化する。
各考えがすべて同じ対象に対するアクションについて述べている
同じ対象に対するアクション群の実行から得られる結果について述べる。
たとえば「本を書く」「本を読む」「本を捨てる」は、「本」でグループ化する。
各考えがすべて同じ洞察結果を意味している
洞察とは、物事を観察して、その本質や、奥底にあるものを見抜くこと。見通すこと。を指す。この場合本質や奥底にあるものの類似点を挙げ、グループ化することを指す。
たとえば「Java」「C#」「Ruby」「PHP」はすべて「オブジェクト志向言語」が本質であり、それでグループ化する。
グループ内の要約を簡単にまとめてみた。今回のことも、通常人は無意識に行っているがそれに気付かない点が多いと感じる。論理性を持った説明が常にできるよう、意識的に行っていきたい。