自分の考えを論理的な順序に配置する方法
考えをグループ化する場合、ただ類似点を当てはめてグループ化すればよいというものではない。グループ内の順序についても、決める必要があります。
なぜなら正しい順序なのかどうか判断し、説明できることが論理的に配置されていることとも言えるからです。今回はその順序の付け方についてまとめてみる。
論理的順序の種類
論理的順序の種類は、大きく以下の3つだとと言われている。
この3つの順序付けは1つだけ適用してもよいし、組み合わせて適用してもよい。しかしグループ化した中にどれかひとつは必ずあるべきものだ。
- 時間の順序
- 構造の順序
- 重要度の順序
以下にそれぞれの順序付けを詳細にしてみる。
時間の順序
時間順はもっともシンプルで一般的なものだ。ある結果を達成するために必要なプロセスを書いてみると、一度に1つずつしか実行できない。これを順序よく正しく書くのが時間の順序となる。
正しく順序を書くときに、よく間違えるのが、原因と結果を同じグループとしてしまうことだという。
例えばECサイトの一般的な運用フローを考えた場合、
- 顧客がサイトに訪問する
- 商品を検索する
- 欲しい商品が検索される
- 商品をカートに入れる
- カートで購入手続きを行う
- 商品が購入される
上記の場合、「3.欲しい商品が検索される」「6.商品が購入される」はプロセスではなく結果になります。正しく時間の順序とするならばこの2つは省き、
- 顧客がサイトに訪問する
- 商品を検索する
- 商品をカートに入れる
- カートで購入手続きを行う
と上記のようにすべきだ。
構造の順序
構造の順序とはMECEと言われる。個々に見てダブリがなく、全体的に見てモレがない。構造とは、組織構成や機械の部品など論理的にも物理的にも構造を言葉にしたものとされます。
例えば、あるプロジェクトの構造を示すと
プロジェクトオーナーの下にPMがいて、その下に開発部隊、運用部隊、営業部隊が居ます。それぞれの部隊にはリーダーがいて、その下にメンバーがいる構成になっています。
このような構造の順序を表すのが構造の順序であり、例えばその構造に誰を、どんな理由で配置したのか、を説明付けることが実際に必要になってきます。
重要度の順序
度合いの順序とも言われるが、単純に言うと何かをグループ化した時に、成し遂げたい結果を得る為に必要なものを、重要さで順序付けることだ。
例えば、あるシステムを開発中、以下の問題が複数発生した。しかし全てを解決する余力はチームにない場合、どうすればよいか。
- A機能で、次処理に行けない不具合が発生
- B機能で、不適切なデータを作成してしまう不具合が発生
- C機能が、作成できていない
上記の問題だけでは、何が重要かを判別できない。そのため重要かを判別するための情報を整理することが大事となる。
全体のフローで見た場合、A機能、B機能はC機能で作成されるデータがあってはじめて実行可能な機能となる。そこでC機能を優先して作成し、次に次処理へ行けない、という問題の大きいA機能を着手し、最後にB機能に着手する。
上記のような整理が重要度の順序である。問題の根本的な重要度は何か、を適切に整理することで論理的に整理することだと思う。
自分の考えを正確に配置することについて復習できたと思う。これらの順序付けは、通常無意識に行っていることが多いと感じる。論理性を持った説明が常にできるよう、意識的に行っていきたい。