演繹法と帰納法を使い分ける方法

なぜ演繹法帰納法なのか?

推論や論理をまとめる上で、2通りの方法がある。それが演繹法帰納法だ。
なぜこの2通りだけなのか、というと我々人間の思考は、細分化すると最終的には演繹と帰納で説明できるという。
それは人間の脳が、物事を理解するプロセスにおいて、有効だとされる生物学的な側面も持つとされている。

今回はこの2つを自分なりに使いこなすため、整理してみる。

演繹法とは?

演繹法とは、いわゆる三段論法であり、大前提、小前提、結論のように段階を踏んで推論の論理を整理する方法とされている。式を次々に繋げていって推論を重ねていく方法で、一本の理由付けラインで展開される。

例文

簡単にいえば、「野菜は栄養がある→ブロッコリーは野菜だ→だからブロッコリーには栄養がある」といった文を言う。

演繹法の使い所

仮定を1つずつ真実かどうか検証していくことになるため、導き出される結論はより強い説得力を持つ。なぜなら「なぜ?」を繰り返し、深掘りをしていくプロセスを辿ることになるからだ。

ひらめきやアイデアが正しいか、仮説検証を行う際に使うことが望ましい。

帰納法とは?

帰納法は多くの事実から類似点をグループ化してまとめあげることで、結論を出す論法です。導き出した結論を補完するための事実を統計などを利用して集め、結論をより強固にすることを言う。

例文

例えば、「メッシは左利きだ」「マラドーナは左利きだ」「ディ・ステファノは左利きだ」「クライフは左利きだ」→「左利きはサッカーで世界最高峰の選手が多い」結論:「サッカーで左利きは有利になる」となるような文章が帰納法だ。

帰納法の使い所

結論が正しいかを多くの事実(統計情報など)で示すことができるため、例示して短い時間で結論を出すことができる。調査結果の正しさやなど、分析の結論に対して使うことが望ましい。

まとめ

演繹法は、ひとつずつ順序立てて結論を導き出すため、時間が多く掛かり、かつ1つでも途中の論理が破綻したら、その先にある結論に辿り着かないため、ひとつのミスが与える影響が高い。それに対して帰納法は、グループ化により、一部分でも全ての結論が導くため、必ずしも正しい結論にならず、推論の域をでない場合がある。

 

自分の今までの思考方法を振り返ってみると、個人的には演繹を使うことが多いため、時間が掛かり、ひとつのミスが大きな思い違いに繋がったりしている傾向が強い、と改めて感じた。これからは帰納法を意識して使うことを意識し、かつ2つの使い分けが自然にできるように習慣化していきたい。